
本戦出場チームフォーカス - プエルトリコ ノックアウトステージへの復活を目指す
ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。
今回はFIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 20位、FIBAアメリカップ3度優勝の実績を持つプエルトリコを紹介しよう。
La tradición continúa para Puerto Rico 🇵🇷
— FIBA Basketball World Cup (@FIBAWC) February 27, 2023
Los 12 Magníficos van a la Copa del Mundo! 🔥#FIBAWC x #WinForPuertoRico 🏆 pic.twitter.com/0Htm4seHjO
どのように本戦出場が決まったか
プエルトリコ代表のヘッドコーチは、東京オリンピックへの出場権を逃したあと、エディー・カシアーノから、国内の強豪チーム バケロス・デ・バヤモンで指揮を執っていたネルソン・コロンに交代した。チームは浮き沈みの激しい予選の末に、最終戦でワールドカップ出場権を獲得した。
2021年11月メキシコでバブル開催となったアメリカ大陸予選最初のWindowで、グループDのプエルトリコは、メキシコに17回のリードチェンジののち90-86で敗れた。この試合でジェスレル・デ・ヘススは24点、6リバウンド、6アシストと、敗戦の中でも活躍を見せた。第2戦のキューバとの試合では、14点差から立ち直り、69-60で勝利を掴んだ。
2022年2月、プエルトリコはアメリカに17点差で敗れ、グループリーグで1勝2敗となった。続くキューバ戦ではデ・ヘススが21得点を獲得し、65-62で勝利した。
2022年6月7月のWindowは、ホセ・アルバラードの参加で盛り上がりを見せた。NBAのガードは20得点を挙げたが、アメリカに8点差で敗れた。
ホームで行われたメキシコ戦では18点のリードを追いつかれ、延長戦に突入。しかしアルバラドが22得点、7リバウンド、7アシストを記録して97-87でメキシコを下し、ようやく1勝を挙げた。
セカンドラウンドは、2022年8月ブラジルとのホームゲームからスタートした。サンフアンのロベルト・クレメンテ・コロシアムに集まった8571人のファンの前で代表デビューを迎えたトレモント・ウォーターズが29点を獲得し、75-72で勝利した。しかしその後ウルグアイに8点差で敗れ、ジェットコースターのような展開が続いた。
2022年9月に開催されたFIBAアメリカップ2022では、準々決勝でアメリカに85-84で敗れ敗退した。
2022年11月アメリカ大陸予選に戻ったプエルトリコは、ホームで行われた2試合に、いずれも8600人以上のファンが集まり素晴らしいサポートを受けた。コロンビア戦ではスティーブン・トンプソンとウォーターズが2人あわせて43点を獲得し、12点差で勝利。ウルグアイ戦ではウォーターズが17点を獲得し逆転勝ちを収めた。
2023年2月のブラジル戦では、クリストファー・オルティスが21得点を挙げ、ウォーターズがブザービーターを決めて、92-90の劇的な勝利を掴んだ。その後コロンビアにも87-80で勝利し、ワールドカップへの切符を手に入れた。
ワールドカップでの最高成績
プエルトリコは、1986年以来10大会連続、15回目のワールドカップ出場となり、過去6回ベスト8入りを果たしている。
ベスト4に入ったのは1990年のみで、準決勝に進出したもののソ連に敗れ、3位決定戦ではアメリカに延長戦の末に敗れ4位となったのが、過去最高成績だ。
過去のワールドカップ
プエルトリコが最後にベスト8入りしたのは、2002年の準々決勝だ。その後、2006年、2010年、2014年とグループステージ突破に至らず、それぞれ17位、18位、19位に終わっている。
2010年と2014年あわせてわずか1勝しか挙げられていなかったプエルトリコだが、2019年中国大会でイランを83-81、チュニジアを67-64で下し、ついにセカンドラウンド進出を果たす。その後セルビアに90-47で敗れ、さらにイタリアに延長戦で89-84で敗れて、15位という結果に終わった。
注目選手
プエルトリコは、ホセ・アルバラド、モー・ハークレス、アイザイア・ピネイロ、ジョージ・コンディット、トレモント・ウォーターズを中心としたチーム編成となることだろう。
ネルソン・コロンヘッドコーチには他にも、ゲイリー・ブラウン、イーサン・トンプソン、スティーブン・トンプソン、ジャン・クラベル、キューバ出身のイスマエル・ロメロ、クリストファー・オルティス、ジェスレル・デ・ヘススなど、試合を任せられる選手たちがいる。
クリストファー・オルティス
さらに、アルフォンソ・プラマー、ジョーダン・ハワード、フィリップ・ウィーラー、アリーム・フォード、ジョナサン・ロドリゲスらも、最後の12人の枠を目指し争うこととなるだろう。
本戦出場チームフォーカスシリーズ
他の本戦出場チームの紹介もご覧ください。
FIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 順
スペイン、オーストラリア、フランス、スロベニア、リトアニア、ギリシャ、イタリア、ドイツ、カナダ、フィンランド、ニュージーランド、アメリカ、セルビア、ブラジル、ベネズエラ、モンテネグロ
FIBA