
本戦出場チームフォーカス - ブラジル 45年ぶりの表彰台を目指す
ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。
今回はFIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 13位、2度の世界チャンピオンと4度のFIBAアメリカップ優勝の実績を持つブラジルを紹介しよう。
🇧🇷 𝗕 𝗥 𝗔 𝗭 𝗜 𝗟 🇧🇷
— FIBA Basketball World Cup (@FIBAWC) February 27, 2023
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どのように本戦出場が決まったか
ブラジルは、スプリトで行われたFIBA男子オリンピック予選の決勝でドイツに敗れて東京オリンピック出場を逃した悔しさを胸に、アメリカ大陸予選に臨んだ。ブラジル連盟は、2012年から2016年までアシスタントコーチを務めていたグスタボ・デ・コンティを新たなヘッドコーチとして迎えた。
コンティは2008年にルーラ・フェレイラが退任して以来、13年ぶりのA代表のブラジル人ヘッドコーチとして指揮を執ることになった。浮き沈みの激しい予選の中、最終戦で勝利を収めワールドカップ出場を決めた。
コンティは、12試合全てに出場したジョルジーニョ・デ・パウラを筆頭に、ルーカス・マリアーノが11試合に出場、ブルーノ・カボクロとヤゴ・ドス・サントスがともに10回出場するなど、堅実な選手陣を揃えた。
ルーカス・マリアーノ
ブラジルはバブル開催となったアルゼンチンで、チリを77-53、81-55と2度圧倒し快調なスタートを切った。マリアーノがそれぞれの試合で18得点と17得点、カボクロが初戦で14得点、13リバウンドを獲得した。
連勝は2022年2月のWindowで4試合に伸び、ウルグアイを85-66、コロンビアを119-73と、いずれもホームでの試合で快勝を収めた。コロンビア戦ではヴィトール・ベニテが21得点、カボクロが20得点を記録した。
2022年6月7月のWindow初戦ではウルグアイを73-60で下し、連勝を5試合に伸ばした。
しかしその後状況は一変した。コロンビアとの試合で、マルセリーニョ・ウエルタスが27得点、ルーカス・ディアスとカボクロがダブルダブルを記録して14点差から逆転したものの、結局ダブルオーバータイムの末に104-98で敗れた。
2022年8月、ブラジルはアウェーのプエルトリコ戦で10点のリードを失い、75-72で敗れた。その後ホーム開催となったメキシコとの試合で、8100人のファンの前で一度もリードすることなく82-72で敗れ、3試合連続の敗北を喫した。
ブラジルはFIBAアメリカップ2022で立ち直しを図ることに成功し決勝に進んだが、アルゼンチンに75-73で敗れ、2009年以来のアメリカップ優勝の栄冠を逃した。
その後はアメリカとの試合でカボクロが24得点を挙げ、94-79で勝利して連敗をストップさせた。続くメキシコ戦でもカボクロは16得点、10リバウンドを記録し、102-56で大勝した。
2023年2月の最終Windowでは、ホームでのプエルトリコ戦で、17回のリードチェンジがあるスリリングな展開となったのち、プエルトリコがブザービーターを決め92-90で敗れた。レオナルド・マインドルが18得点、9リバウンド、5アシスト、6スティールを挙げるも十分ではなかった。
ワールドカップ出場に残された道はアメリカとの第2戦に勝利することだけとなったが、カボクロが21得点、サントスが17得点、8アシストを記録し、83-76で見事勝利した。
ワールドカップでの最高成績
ブラジルは一度もワールドカップ出場を逃したことがない。これまで開催された18大会全てに出場しているのは、他にアメリカだけである。ブラジルは1959年と1963年の2回チャンピオンに輝き、6回表彰台に上がったことがあるが、1978年の3位が最後となっている。
1963年当時のブラジル
過去のワールドカップ
1986年に準決勝に進出して以来、ブラジルがベスト8に進出したのは1990年、2002年、2014年の3回だけだ。2010年のRound of 16ではアルゼンチンに敗れた。2014年リベンジを果たし準々決勝に進出するが、セルビアに敗れて6位となった。
2019年はファーストラウンドでニュージーランド、ギリシャ、モンテネグロを破りトップとなったが、セカンドラウンドでチェコとアメリカに敗れてノックアウトフェーズを逃し、13位となった。
注目選手
ブラジルは若手からベテラン、インサイドからアウトサイドまで、有力選手が混在する非常に層の厚いロスターを擁している。ブルーノ・カボクロはアメリカ大陸予選で中盤を支え、ヤゴ・ドス・サントスは、マルセリーニョ・ウエルタス、ヴィトール・ベニテ、ジョルジーニョ・デ・パウラ、グイ・デオダートといった強力なバックコートを支えた。
ウイングはギー・サントス、レオナルド・マインドル、ガブリエル・ガルバニーニといった選手、インサイドには、アウグスト・リマ、クリスティアーノ・フェリシオ、ラファエル・ミネイロ、ルーカス・ディアス、ティム・ソアレス、ルーカス・マリアーノ、マルシオ・サントスといった面々がいる。
本戦出場チームフォーカスシリーズ
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