×
2023年8月25日
9月10日
21/04/2023
News
読む

本戦出場チームフォーカス - フランス ウェンビーとエンビードがファイナル進出のカギとなるか

ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。

スペインオーストラリアに続き、FIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 5位、2020年オリンピックセミファイナリストFIBAユーロバスケット2022ファイナリスト、そして2024年に自国でのオリンピック開催を控えるフランスを紹介しよう。

どのように本戦出場が決まったか

フランスのヴァンサン・コレットヘッドコーチは、チームを高いレベルで維持することに成功し、最終Windowの前に本戦出場権を獲得。ヨーロッパ予選に向けて中心選手を揃え、8人の選手が10試合のうち少なくとも6試合に出場、うち2人は8試合に出場した。また、9人以上の選手が得点王に輝くなど、フランスの選手層の厚さを見せつけた。



2022年8月、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦のエバン・フォーニエ

ワールドカップ2023への道は、ホームで開催されたモンテネグロ戦、終盤に13-1のランを要す接戦の末、73-67で勝利したところから始まった。2022年7月1日にポドゴリツァで行われたモンテネグロとの第2戦では、69-70でファーストラウンド唯一の敗北を味わうこととなる。その後8月27日バルカン半島で開催された試合では、ボスニア・ヘルツェゴヴィナにダブルオーバータイムの末に敗れ、2度目の敗北を喫した。

その3日前には、パリのアコー・アリーナに集まった1万4578人のファンの前でチェコ共和国に圧勝。ワールドカップヨーロッパ予選の観客動員記録を更新したが、この記録は翌日に破られることとなった。

9月にはFIBAユーロバスケット2022の決勝に進出し、11月の最終予選ではビクター・ウェンバンヤマのA代表デビューに注目が集まった。若きスーパースターはリトアニア戦で20得点、9リバウンドを記録し、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦では19得点、4リバウンド、2スティール、2ブロックを記録した。

 

そのほか、予選の3試合で得点王に輝いたルイ・ラベイエ、モンテネグロ戦で18得点12リバウンドを記録したヴァンサン・ポワリエ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦で3ポイント6本を含む24得点を挙げたエバン・フォーニエ、リトアニア戦で3ポイント5本を含むチーム最多21得点のシルヴァン・フランシスコなどが活躍を見せ、予選を終えた。

ワールドカップでの最高成績

フランスは1963年から2006年まで、ワールドカップに出場したのは1986年の1回だけだったが、2006年以降は常連となっている。2014年に初めて準決勝に進出し、銅メダルを獲得。2019年にも再び3位入賞を果たし、活躍を見せつけた。


過去のワールドカップ

フランスは2006年の準々決勝でギリシャに敗れ、2010年にはホスト国のトルコにベスト16で敗戦。その4年後、マドリードで開催された準々決勝で強豪スペインに勝利し、初めて世界トップ4入りを果たした。決勝でのアメリカとの試合が期待されたが、準決勝でセルビアに90-85で逆転負けを喫する。しかし、3位決定戦ではリトアニアをかわして、銅メダルを獲得した。

 
2019年、フランスはファーストラウンドを無敗で突破したものの、オーストラリアとのスリリングな試合を落とし、セカンドグループステージで2位となった。それにより準々決勝で2014年チャンピオンのアメリカと対戦となったが、89-79で勝利した。しかしアルゼンチンに80-66で敗れ、決勝まであと一歩というところで敗退となる。3位決定戦ではオーストラリアを67-59で破り、メダルをフランスに持ち帰った。

注目選手

フランスは多くの才能ある選手を抱えており、コレットヘッドコーチは悲願のワールドカップ優勝に向けて、よりすぐりの12人を集めることとなるだろう。どのようなチームになるにせよ、フランスはすべてのポジションに厚みがある。

中心となるのはエバン・フォーニエ、ナンド・デ・コロ、ニコラ・バトゥーム、ルディ・ゴベアだろう。ゴベアとともに堂々たるフロントコートを形成するのは、若きスーパースター、ビクター・ウェンバンヤマだ。そして、昨夏のユーロバスケットで活躍したゲルション・ヤブセレの存在も忘れてはならない。誰かが負傷した場合は、ヴァンサン・ポワリエ、ムスタファ・フォール、ペトル・コルネリが準備万端だ。

ワールドカップ予選で素晴らしい活躍を見せ、一躍ヒーローとなったテリー・ターペイにも注目だ。テオ・マレドンやユハン・ベガリンなど、チーム入りを目指し戦う若手もいる。

そして注目は、果たして帰化したジョエル・エンビードが代表入りするのかということだ。

View this post on Instagram

A post shared by FIBA (@fiba)

 

エバン・フォーニエは「ジョエルはアメリカ国籍を取得したが、アメリカでプレーすることはないだろう。」とMundo Deportivoにコメントしている。「もし彼がフランスを選ぶなら大歓迎だ。我々は両手を広げて彼を迎えるし、彼のようなビッグマンが来ることで非常に大きな競争力を持つことになる。我々はとてもスペシャルなものを作っているのだ。」とも語っている。

FIBA