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2023年8月25日
9月10日
25/04/2023
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本戦出場チームフォーカス - ギリシャ ヤニスは17年ぶりとなるワールドカップのメダルを届けられるか

ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。

スペインオーストラリアフランススロベニアリトアニアに続いて、FIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 9位、2006年ワールドカップファイナリストでFIBAユーロバスケット2005チャンピオンのギリシャを紹介しよう。

 
どのように本戦出場が決まったか

ギリシャは波乱に満ちた予選を突破し、Window5でワールドカップ2023の出場権を獲得した。

リック・ピティーノのアシスタントコーチだったソティリス・マノロプロスがヘッドコーチになってから、ユーロリーグで2度優勝し、ヤニス・アデトクンボと2人の兄弟を指導していたディミトリス・イトゥディスにヘッドコーチに代わるまで、さまざまなドラマがあった。

予選グループBのギリシャはイギリスと対戦し、78-69で37年ぶりの敗戦を喫するというショッキングな幕開けとなった。しかしマノロプロスヘッドコーチ率いるチームは、Window2でトルコを破り見事な勝利を収めた。

アテネで行われた第1戦では、ギリシャが第4クォーターで10点リードしていたものの、終盤に追いつかれ厳しい展開に。しかし、残り3.0秒でコスタス・パパニコラウが2本のフリースローを決め、72-71で勝利した。最初の2試合ではディミトリオス・アグラバニスとゲオルギオス・パパギアニスが活躍を見せ、アグラバニスは第2試合でトルコを追い込み、22得点、11リバウンドを挙げ、イスタンブールのスィナン・エルデム・アリーナに集まった1万4500人の観客の前で76-67で勝利した。

その後2022年3月と4月には、長く国際大会で活躍したジョルジオス・プリンテジスが引退を発表し、ディミトリス・イトゥディスがギリシャの新ヘッドコーチに就任した。

ギリシャはロシアのウクライナ侵攻の影響により、Gameday 2のベラルーシ戦とGameday 5の東ヨーロッパとの試合がそれぞれ中止となり、3勝1敗でセカンドラウンド進出を決めた。

 
2022年8月のWindow4では、ギリシャのスーパースター、ヤニス・アデトクンボが代表に合流し、NBAで2度MVPを獲得しているセルビアのニコラ・ヨキッチとの戦いに注目が集まった。

試合はセルビアのベオグラードで開催され、1万9150人の観客が見守る中、ギリシャは延長戦の末に100-94で敗れたが、試合もスーパースター同士のマッチアップも、その期待に応えるものであった。ヨキッチは29得点、8リバウンド、6アシスト、アンテトクンポは40得点、8リバウンド、5アシストでヨーロッパ予選の得点記録を塗り替えた。

その3日後には、ホームギリシャでは初となる、ヤニス・アデトクンボ出場の代表公式戦が開催され、OAKAに1万9443人のファンが詰めかけて観客動員記録を更新した。この試合ではベルギーに17点差で勝利し、アデトクンボは26点、7リバウンドを記録した。

FIBAユーロバスケット2022の準決勝でホスト国ドイツに敗れたギリシャは、2022年11月のWindow初戦でラトビアに惨敗を喫した。その後ベルギーに72-70でなんとか勝利し、予選ラウンドを終えた。

過去最高の1万9443人のファンがOAKAに詰めかけ、ヤニス・アデトクンボが出場するギリシャ代表の試合を観戦

ワールドカップでの最高成績

ギリシャは今回で9度目、5年連続のワールドカップ出場となる。1994年1998年に準決勝に進出したがいずれも敗退し、3位決定戦でも敗れ、メダル獲得には至らなかった。

セオドロス・パパルーカス、ヴァシレイオス・スパヌリス、アントニオス・フォツィス、ニコラス・ジシス、ディミトリオス・ディアマンティディス、ソフォクリース・スコーツァニーティスといった選手が揃った2006年は、準決勝でアメリカに勝利。決勝でスペインに負けて2位となり、史上最高の成績を収めた。

 

過去のワールドカップ

1994年と1998年には準決勝に進出し、2006年には銀メダルを獲得したが、それ以降ベスト8に返り咲くことができていない。2010年にはRound of 16でスペインに敗れ、2014年にはグループリーグを無敗で通過するも、またしてもRound of 16でセルビアに敗れた。

2019年中国大会では、ブラジルに敗れ1次ラウンドは2勝1敗となった。2次ラウンドではアメリカに16点差で敗れ、チェコ共和国には7点差で勝利したが、グループ2位となるための得点差が及ばず準々決勝進出を逃した。


注目選手

最大の注目はやはりヤニス・アデトクンボだ。チームのリーダーとして、兄弟であるタナシスとコスタスと共に戦うこととなるだろう。

しかしギリシャには他にも、これまでに優秀な成績を収め、勝利に貢献できる選手がたくさんいる。

コスタス・パパニコラウとコスタス・スローカスがギリシャ代表のカギを握るだろう

ベテランのコスタス・スローカス、コスタス・パパニコラウ、ニック・カラテス、そしてタイラー・ドーシー、ディミトリオス・アグラバニス、イオアニス・パパペトロウ、ゲオルギオス・パパギアニスといった面々もいる。また、ジャンヌリス・ラレンザキス、双子のヨルゴス・カレイツァキスとパナジオティス・カレイツァキス、ニコス・ロガボプロスといった選手も、ロスターの最終枠を争うことになるだろう。

FIBA