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2023年8月25日
9月10日
26/04/2023
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本戦出場チームフォーカス - スペイン ワールドチャンピオンが帰ってくる

ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。

今回は、FIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 1位であり、前回のワールドカップ2019チャンピオン2022年のユーロバスケット優勝チームのスペインを紹介しよう。

 

どのように本戦出場が決まったか

スペインは、セルジオ・スカリオロヘッドコーチが中心となる5人の選手を10試合中8試合以上に出場させ、Window1で出場権を獲得。多くの選手を抱えていたが、スペインのプレースタイルを維持し、得点ランキング2位(84.9 ppg)、アシストランキング1位(21.9)、フィールドゴール成功率ランキング2位(49.1%)を獲得した。

予選ラウンドを通して6人の選手が得点でチームをリードし、バランスの取れた攻撃を展開。シャビ・ロペス-アロステギが4度、ハイメ・フェルナンデスとダリオ・ブリズエラはそれぞれ2度、得点王に輝いた。なかでもフェルナンデスは、2022年11月のイタリア戦でベンチから出場し、4本の3ポイント、15本中12本のフリースローを含む28得点を獲得。延長線に及ぶスリリングな試合展開のなか、88-84でスペインを勝利へと導いた。

2022年11月イタリア戦でのハイメ・フェルナンデス

スペインの9勝1敗という記録は圧倒的なものに見えるが、そこには多くのドラマがあった。4勝をあげたあとの2022年7月4日には、ジョージアのトリビシにできた新アリーナのオープニングに、世界チャンピオンの試合を観ようと満員の8,500人のファンが駆けつけた。この試合では22回のリードチェンジがあり、延長戦の末、ジョージアが82-76でスペインに勝利した。

その3日後には、ラトビアのリガで開催されたウクライナ戦で、最大リード7点という厳しい試合を戦い抜き、77-76でスペインが勝利した。

2022年11月のWindowでは、ペーザロで開催されたイタリア戦で、1万人の観衆が見守る中、延長戦に及ぶ接戦に勝利。そしてこのWindow最後の試合となるオランダとのタフなゲームでも勝利を収め、2023年ワールドカップへの出場権を獲得した。

 

ワールドカップでの最高成績

スペインは、ワールドカップで複数回優勝を経験している5カ国のうちの1つである。スペインが最初に優勝したのは2006年の日本大会で、準決勝でアルゼンチンを破り、決勝ではギリシャを下して優勝を勝ち取った。

2度目の優勝は2019年の中国大会で、準決勝でダブルオーバータイムの末にオーストラリアを破り、決勝ではアルゼンチンを圧倒してチャンピオンとなった。ワールドカップで複数回優勝している国は他に、アメリカ(5回)、ユーゴスラビア(5回)、ソビエト連邦(3回)、ブラジル(2回)である。

2006年、スペインが世界チャンピオンに

過去のワールドカップ

スペインは今回で11年連続、13回目のワールドカップ出場となる。1998年以降、過去6大会において少なくとも準々決勝に進出している。

スペインがベスト8の舞台で勝利した2回(2006年のリトアニア戦と2019年のポーランド戦)ではタイトルを獲得。1998年はギリシャに敗れ、2002年はドイツに敗れた。王者として挑んだ2010年のセルビア戦では、ミロシュ・テオドシッチの衝撃的なロング3ポイントにより、92-89で敗戦。そして2014年、スペインはホストチームとして準々決勝まで進んだが、フランスに敗れた。

2019年スペインは世界の頂点に返り咲き、2次ラウンドでイタリアとセルビアを破るなど、2つのグループステージを無敗で通過。準々決勝でポーランド、準決勝でオーストラリアをダブルオーバータイムで破り、決勝でアルゼンチンに95-75で勝利した。

 

注目選手

スペインは若くてまだ経験の浅いチームでFIBAユーロバスケット2022を制したが、その選手たちがこの夏にプレーすれば、より一層活躍することになるだろう。セルジオ・スカリオロヘッドコーチにとっての中心選手は、間違いなく2019年ワールドカップ優勝MVPのリッキー・ルビオ、そしてウィリー・エルナンゴメスとファンチョ・エルナンゴメスの兄弟だろう。

リッキー・ルビオは2019年にMVPを獲得。2023年怪我から復活した彼は、2023年ワールドカップの舞台に現れるのか?

ルディ・フェルナンデスも、調子が良ければスポットライトを浴びることになるだろう。他にも、サンティ・アルダマ、ウスマン・ガルバ、アルベルト・アバルデ、アレックス・アブリネス、ビクター・クラバーなどのトッププレイヤーが注目される。ヨーロッパ予選とFIBAユーロバスケット2022で活躍したシャビ・ロペス-アロステギ、ハイメ・フェルナンデス、ダリオ・ブリズエラ、アルベルト・ディアスも出場が期待されている。また、ロレンソ・ブラウンは残留するのか、10代のファン・ヌニェスが選抜入りするかにも注目だ。

FIBA