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2023年8月25日
9月10日
26/04/2023
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本戦出場チームフォーカス - フィンランド マルカネンはフィンランドをどこまで連れて行くことができるか

ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。

スペインオーストラリアフランススロベニアリトアニアギリシャイタリアドイツカナダの次は、FIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 24位、FIBAユーロバスケット2022準々決勝進出のフィンランドを紹介しよう。


どのように本戦出場が決まったか

フィンランドは、2019年の中国大会出場を逃した雪辱を果たそうとヨーロッパ予選に挑んだ。フィンランド代表は長い間FIBAユーロバスケットの常連となっており、次の目標は世界の舞台で結果を残すことだ。

ラッシ・トゥオヴィヘッドコーチ率いるチームは2週間という短い期間で予選を突破し、ヨーロッパで最初に本戦出場権を獲得した。トゥオヴィヘッドコーチは、最初の10試合のうち8試合以上に出場した7人の選手を中心に起用した。(うち3人は10試合すべてに出場)

 
フィンランドには、チームをサポートする素晴らしいファンがいる。エスポーで行われた予選最初のホームゲームには5000人以上のファンが集まり、グループC開幕戦でスウェーデンに負けを喫したフィンランド代表が、クロアチアに勝利するのを後押しした。

この試合から7連勝が始まり、2022年2月Window2の2勝目、3勝目に勢いをつけた。ホームで開催されたスロベニア戦で、サス・サリンが7本のスリーポイントを含む25得点を決め、2017年のヨーロッパチャンピオンを制して勝利。スロベニアとの第二戦でもミカエル・ヤントゥネンが17得点を挙げ、83-79で再び勝利を収めた。

スター選手のラウリ・マルカネンは、2022年6月7月のWindowでチームに合流し、期待を裏切らない活躍を見せた。ホームで開催されたスウェーデン戦で22得点、11リバウンド、4アシスト、4スティールを挙げ、チームは16点差で勝利。さらにクロアチア戦では、残り4.3秒のコーナースリーポイントを含む19得点、7リバウンドを記録し、81-79で勝利した。

 
タンペレのノキアアリーナで開催された、セカンドラウンドグループJ初戦のイスラエルとの試合には、NBAで活躍するマルカネンのプレーを見ようと1万1554人の大観衆が集まった。マルカネンは28得点、9リバウンドの活躍を見せ79-73で勝利した。

続くエストニア戦では、15点のビハインドから反撃し、サリンが20得点、マルカネンが18得点を挙げ、76-68で勝ち越した。

しかしこの試合終了時点ではまだ、ワールドカップ出場は確実なものではなかった。同じ日に行われたスウェーデン対イスラエルの試合でスウェーデンが勝利し、フィンランドのワールドカップ出場が決定。チームはフィンランドに戻る飛行機の中でその試合を見届け、2022年8月ヨーロッパ勢として初めて本戦出場権を獲得した。

勢いづいたフィンランドは、その後ユーロバスケット2022に出場し、Round of 16で再びクロアチアを破り1967年の6位以来となるベスト8入りを果たした。しかしその後スペインに100-90で敗れ、7位で大会を終えた。 

2022年11月のワールドカップ予選では、ドイツに14点差で敗れたが、ホームでエストニアに20点差で勝利した。

ワールドカップでの最高成績

フィンランドは、2014年スペイン大会に1度だけ出場し、22位に終わっている。2019年中国大会への出場権を獲得することはできなかったが、今回ヨーロッパの中で一番最初にワールドカップ本戦出場の切符を手にした。

2014年ワールドカップでのフィンランドファン

過去のワールドカップ

フィンランドの2014年ワールドカップ初戦は、バラカルドでアメリカと戦い114-55で敗れたが、グループCの2試合目ではウクライナを81-76で破り勝利した。その後ドミニカ共和国に84-78、トルコに延長で77-73、ニュージーランドに67-65と敗北を喫した結果、グループCで最下位となり、22位という結果に終わった。


注目選手

フィンランドは、FIBAユーロバスケット2022で素晴らしいパフォーマンスを見せ、今シーズンのNBAでユタ・ジャズのスーパースターとなった、ラウリ・マルカネンが大きな役割を担っている。

他にも、ベテランスナイパーのサス・サリンや、マルカネンに通ずるものを持つ若手ビッグマンのミカエル・ヤントゥネン、万能型ウイングマンのエリアス・ヴァルトネンといった選手に注目だ。この3人はヨーロッパ予選の最初の10試合すべてに出場している。また、プレーメーカーのエドン・マクフニはリーダーシップを発揮しており、アレクサンダー・マドセンは試合のハイライトを作る活躍を見せている。

ラウリ・マルカネンに並びフィンランドバスケの未来を担う?ミロ・リトル

長年活躍したベテランのペッテリ・コポネンとショーン・ハフは、2022年のユーロバスケットを最後に引退しておりワールドカップへの出場はないが、18歳の新星スーパースター、ミロ・リトルや、アレックスとエリックのマーフィー兄弟、オリヴィエ・ンカムホア、トピアス・パルミ、ハンネス・ポッラといった若手に期待が集まっている。

FIBA