×
2023年8月25日
9月10日
08/05/2023
News
読む

本戦出場チームフォーカス - ドミニカ共和国 チェ・ガルシアは魔法をかけ続けられるか

ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。

今回はFIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 23位、ワールドカップ4度出場のドミニカ共和国を紹介しよう。

 

どのように本戦出場が決まったか

ドミニカ共和国は、FIBA男子オリンピック予選ベオグラード大会の準決勝でイタリアに敗れ、東京オリンピックの出場を逃していた。ワールドカップアメリカ大陸予選も引き続きメルビン・ロペスヘッドコーチが指揮していたが、予選Window4の後に過去にヘッドコーチの経験を持つネストル・チェ・ガルシアに交代した。

そして予選最終日に、2019年ワールドカップ準優勝のアルゼンチンに2度目の劇的勝利を決め、本戦出場権を獲得した。

2021年11月に行われたWindow1グループCはホームでのバブル開催となり、バージン諸島を87-65と100-56で破った。ビクトル・リズは2試合目で23得点、エロイ・バルガスは16得点、15リバウンドを記録した。

2022年2月のWindowもドミニカ共和国で行われ、カナダを相手にリズが29得点、アンヘル・デルガドがダブルダブル(11得点、13リバウンド)を挙げたが85-79で敗れた。バハマ戦では第1クォーターで14点差を許すも逆転し、90-65で勝利した。アンドレス・フェリスが25得点、デルガドがまたもやダブルダブル(14得点16リバウンド)を記録した。

2022年6月7月のWindowでは、アウェーで再びカナダに95-75で敗れたが、バハマ戦でリズが26得点、再びデルガドがダブルダブル(15得点11リバウンド)を達成して88-80で勝利し、立ち直った。

 
2022年8月のセカンドラウンドは、ホームでパナマを70-61で下し、デルガド(18得点11リバウンド)とバルガス(12得点10リバウンド)がともにダブルダブルを達成した。

次のベネズエラ戦では、リズとクリス・ドゥアルテがともに20得点を挙げ20点差から立ち直しを見せるも、76-72で敗れた。

 
FIBAアメリカップ2022では、準々決勝でブラジルに80-68で敗れた。その後、ドミニカ共和国連盟はヘッドコーチの交代を決定し、2019年のワールドカップでチームを指導したガルシアを呼び戻した。

2022年11月のWindowですぐに変化を見せ、ホーム・アルゼンチン戦でジェラルド・スエロが20得点を挙げ、80-69で強豪から勝利を掴み取った。次のベネズエラ戦では14点差をつけられるも、ジャン・モンテロが22得点を挙げて72-68で勝利した。

 
この勢いは止まらず、2023年2月の最終Windowはドラマチックなものとなった。パナマ戦を93-67で勝利したあと、アルゼンチンでの最終戦、ドミニカ共和国は残り12分で61-44と追い上げた。

19歳のモンテロが22得点のうち18点を後半に、9点を第4クォーターで獲得し、8000人のファンの前でアルゼンチンに79-75の劇的な逆転勝利を収め、ワールドカップ出場を決めた。

 

ワールドカップでの最高成績

ドミニカ共和国は4度目、3大会連続のワールドカップ出場となる。1978年に初出場し、2014年と2019年大会は、それぞれ13位と16位だった。最高成績は1978年の12位である。

過去のワールドカップ

36年ぶりにワールドカップに復帰した2014年、ドミニカ共和国はグループステージでニュージーランドを76-63で下し、フィンランドを74-68で倒して2勝3敗の成績でRound of 16に進出。Round of 16でスロベニアに71-61で敗れた。

2019年の中国大会では、ヨルダンを80-76で倒し、ドイツに70-68で劇的勝利を挙げてセカンドラウンドに進んだが、オーストラリアに82-76、リトアニアに74-55で敗れた。

 

注目選手

ドミニカ共和国には、ワールドカップ予選で活躍を見せた強力な選手達がいる。アンドレス・フェリスとエロイ・バルガスはアメリカ大陸予選で12試合すべてに出場し、アンヘル・デルガド、キャプテンのビクトル・リズ、リゴベルト・メンドーサ、ゲルビス・ソラノは10試合に出場している。

ビクトル・リズ、エロイ・バルガス、リゴベルト・メンドサ

この6人がチームの中心になると思われるが、他にもチームを支える強力な選手たちがいる。NBAガードのクリス・ドゥアルテは予選の2試合で輝きを見せ、ジャン・モンテロは19歳ながら成熟したリーダーシップを発揮し、ジェラルド・スエーロも活躍が期待される。アドニス・ヘンリケスとアントニオ・ペーニャは自分の役割を理解し、必要な時に貢献するだろう。また、レストル・キノネスとジャスティン・ミナヤも出場の可能性があるが、どちらも予選ではプレーしていない。

 
他の国にとってドミニカ共和国がさらなる脅威となる可能性が2つある。NBAスター選手のカール アンソニー・タウンズとアル・ホーフォードの存在だ。タウンズが最後にドミニカ共和国でプレーしたのは2013年のFIBAアメリカップだが、The Ringer NBA Showで「この夏、ドミニカ共和国でプレーしたい」と非常にポジティブなコメントをしている。ホーフォードは2012年のオリンピック予選以来、代表でプレーしていない。

FIBAアメリカップ2013でのカール アンソニー・タウンズ

本戦出場チームフォーカスシリーズ

他の本戦出場チームの紹介もご覧ください。
FIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 順

スペインオーストラリアフランススロベニアリトアニアギリシャイタリアドイツカナダフィンランドニュージーランドアメリカセルビアブラジルベネズエラモンテネグロプエルトリコイラン

FIBA