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2023年8月25日
9月10日
09/05/2023
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本戦出場チームフォーカス - イラン 彼らのスターはどこまで通用するか

ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。

今回はFIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 22位、FIBAアジアカップ3度優勝の実績を持つイランを紹介しよう。

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どのように本戦出場が決まったか

東京オリンピックでチェコ、アメリカ、フランスに3戦全敗を喫した後、イラン連盟はヘッドコーチをメヘラン・シャヒンタブヘッドからモスタファ・ハシェミに交代した。また、アジア予選Window2の終了後、2022年5月に再びヘッドコーチの交代を行い、過去にも代表ヘッドコーチの経験のあるサイード・アルマガーニが就任した。

チーム・メリ(=イラン男子代表の愛称)は、予選最終日にオーストラリアがカザフスタンに勝利したことで、ワールドカップ出場権を獲得した。イランは最後の5試合中4試合で敗北しており、勝った1試合も没収試合によるものだった。しかしイランは、何人かの活躍した選手のおかげで、本戦出場に十分な結果を残していた。

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アジア予選は2021年11月、グループDでバーレーン戦に2勝し、幸先の良いスタートを切った。ホームでの開幕戦では、アルサラン・カゼミが10得点、26リバウンド、12アシストのモンスター・トリプルダブルを達成し82-66で勝利した。これはワールドカップ予選で史上2人目のトリプルダブルで、26の記録はワールドカップ予選の新記録となった。

アウェーで行われた2戦目はベナム・ヤクチャリが22得点、カゼミが14得点、17リバウンド、6アシストと再びトリプルダブルを記録し100-64で勝利した。

2022年2月のWindowの主役はモハマド・ジャムシディだった。ジャムシディはホームでのカザフスタン戦で32得点を記録。しかし十分な得点とはならず、第3クォーター後半に13点のリードを失い、73-69で敗北を喫した。

2試合目のシリア戦でジャムシディはさらなる活躍を見せ、41得点、6リバウンド、8アシストを挙げて80-68で勝利を収めた。

 

2022年6月7月のWindowを前に、ハシェミに代わってアルマハニがヘッドコーチとなるが、結果は特に状況は変わらなかった。アウェーのカザフスタン戦でベテランのハメッド・ハッダディが18得点、10リバウンド、6ブロックを記録したものの、68-60と再び敗れた。

続くシリアとの試合ではハッダディが14得点、15リバウンドを記録し、91-56で勝利して持ち直した。

2022年8月のセカンドラウンドグループFの初戦ではイランの主要選手が活躍し、ホームで日本を相手にヤッヒチェハリが30点、カゼミ(12得点、17リバウンド)とハダディ(13得点、10リバウンド)がダブルダブルを記録して79-68で勝利した。オーストラリア戦では98-68の敗戦を喫し、Windowを終えた。

 

イランは7月に行われたFIBAアジアカップ2022のグループステージで、シリア、カザフスタン、日本に勝利を収めたものの、準々決勝でヨルダンに91-76で敗れた。その後2022年11月のWindowでも勢いを取り戻すことができず、ヤフチャリが24得点、ハダディがダブルダブル(14得点11リバウンド)を記録したものの、ホームで中国に81-72で敗れた。

第2戦はオーストラリアがイランへの遠征を拒否したため、20-0で不戦勝となりWindowを終えた。

2023年2月のWindowでも状況は改善せず、開幕戦で日本に96-61で敗れた。続く中国戦も、ヤフチャリが28得点を挙げたものの86-74で敗れた。しかし、オーストラリアがカザフスタンを倒したことで、イランはワールドカップ出場権を獲得した。

ワールドカップでの最高成績

イランは4回目、4大会連続でのワールドカップ出場となる。最初の2大会でそれぞれ1勝を挙げ、2019年は17~32位順位決定戦で2勝を掴んだ。初出場の19位、2014年の20位を経て、前回大会では32チーム中23位となった。

 

過去のワールドカップ

ワールドカップデビューとなる2010年は、チュニジアを71-58で下し1勝4敗とした。2014年のグループステージではエジプトを88-73で下し、同じく1勝4敗で終えた。2019年の中国大会では、ファーストラウンドでプエルトリコに83-81、チュニジアに79-67、スペインに73-65で敗れ、3戦全敗となった。

17-32位下位グループラウンドではアンゴラを71-62、フィリピンを95-75で下し、23位という結果になった。

イランは2010年にチュニジアを下し、ワードカップ初勝利を飾った

注目選手

イランは、ベナム・ヤクチャリ、アルサラン・カゼミ、モハマド・ジャムシディといったスター選手の活躍が不可欠だ。ワールドカップ3大会、オリンピック2大会に出場した経験を持つハメッド・ハッダディは最近怪我を追っており、出場に疑問が持たれている。

ハメッド・ハッダディ

モハマド・ジャムシディはアジア予選で得点力を示したが、チームにはサジャド・マシャエキやモハマド・ハッサンザデの貢献も必要だ。また、サイード・ダヴァルパナ、アルマン・ザンゲネ、サラール・モンジ、シナ・ヴァヘディ、サジャド・パズロフテ、ナビッド・レザイファルといった面々が、チームの厚みに繋がるだろう。

本戦出場チームフォーカスシリーズ

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