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2023年8月25日
9月10日
09/05/2023
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本戦出場チームフォーカス - 日本:ホーバスヘッドコーチ、八村のみならず厚い選手層で将来に期待

ミー(スイス)-FIBAバスケットボールワールドカップ2023の組み合わせ抽選会が4月29日、フィリピンのマニラで開催。今年の夏、世界チャンピオンを目指す32チームを紹介する時が来た。

スペインオーストラリアフランススロベニアリトアニアギリシャイタリアドイツカナダフィンランドニュージーランドアメリカセルビアブラジルベネズエラモンテネグロプエルトリコイランドミニカ共和国中国ラトビアメキシコジョージアに続いて、FIBAワールドランキング男子 presented by Nike 36位のチーム、FIBAアジアカップ2度のチャンピオンで2023年ワールドカップ開催国の1つである日本を紹介する。

本戦出場までの道のり

ワールドカップ予選に臨んだ日本は、共同開催国としてすでに出場権を獲得していた。しかし、初戦を前にヘッドコーチをフリオ・ラマス氏から、東京オリンピックで日本女子代表を銀メダルに導いたトム・ホーバス氏へと交代。男子代表は、東京オリンピックではグループリーグでスペイン、スロベニア、アルゼンチンに敗れ、11位と低迷。2019年ワールドカップでも32チーム中31位という成績に終わった。

ホーバスヘッドコーチは、アジア予選でNBAの2大スター、八村塁と渡邊雄太を起用することができなかった。そのかわり、今夏の母国開催のワールドカップに向け、さまざまな選手の実力を試すことができた。

日本は、最初のWindowでの2試合を中国でプレーしたが、ホーバス新体制のチームは、多くの新しい顔ぶれを揃える中、16点差、33点差で敗れ、2連敗を喫した。
2022年2月にAKATSUKI JAPANはグループBをホーム沖縄で迎えた。ここでは、西田優大が27得点、ルーク・エヴァンスが17得点・12リバウンドでチャイニーズ・タイペイに76-71で勝利し、日本はついに初勝利を手にした。
しかし、日本はオーストラリアに16点差で敗れ、グループリーグで1勝3敗となった。

 
2022年6月、7月にオーストラリアでバブルの中で開催されたWindow3で日本代表にとって明るい話題となったのは、アメリカの大学でプレーするガード、富永啓生だ。大差での敗北となったオーストラリア戦では18得点、40点差をつけて勝利したチャイニーズ・タイペイ戦では17得点を叩き出した。
FIBAアジアカップ2022で日本はグループステージでカザフスタン、シリア、フィリピンに勝利。準々決勝でオーストラリアに99-85で敗れ7位となったものの、ホーバスヘッドコーチはチームの成長した姿、これまでとは違う雰囲気を見ることができた。

Yudai Baba

2022年8月のWindow4で輝きを放ったのは、11点差で敗戦を喫したイラン戦で27点を挙げた馬場雄大だった。その後の日本がホームでカザフスタンに勝利した試合では、よりオールマイティなプレーを披露。日本はこの勝利を足掛かりに、2022年11月にバーレーンとカザフスタン(いずれもアウェー)を制し、連勝を3に伸ばした。また、バーレーン戦では張本天傑と河村勇輝が20点以上を記録する活躍を見せた。

ワールドカップでの最高成績

日本がワールドカップ(世界選手権を含む)に参加するのは6回目で、1963年、1967年以来の連続出場となる。また、日本が主催国または共催国となるのは、2006年に続き2回目。1963年には13カ国中13位、4年後の1967年には13カ国中11位、1998年には16カ国中14位。日本代表の最高成績は、ホーム大会である2006年大会の24カ国中17位である。

2006年大会での竹内譲次

過去のワールドカップ

1998年に出場した日本は、2002年の世界選手権アメリカ大会への出場権を得ることができなかった。2006年に開催された世界選手権では、ドイツとアンゴラに敗れた後、パナマに78対61で勝利し、勝利はその1勝のみ。グループリーグ最終戦のニュージーランド戦とスペイン戦に敗れ、17位という結果に終わった。
日本は2019年までワールドカップに出場できず、AKATSUKI JAPANは中国大会でも1勝もできずに終わった。1次リーグでトルコ、チェコ、アメリカに敗れ、17-32決定戦ででニュージーランド、モンテネグロに敗れ、最終順位は32チーム中31位となった。

注目選手

ワールドカップで日本がいい結果を残せるかどうかは、やはり八村塁の活躍に期待がかかるところだが、このスターフォワードの周りには今、力強いメンバーが集まっている。その筆頭がNBAで最高のシューターの一人としての地位を確立した渡邊雄太だろう。

 
ホーバスヘッドコーチはこの2人にくわえて、馬場雄大、富樫勇樹、富永啓生、西田雄大など、高いレベルでの得点力を証明している選手がいることをわかっている。河村勇輝は、チームが必要とする形でステップアップし、チームに貢献できる力を示してきた。

FIBAアジアカップ2022での渡邉雄太

これまでに代表に招聘された顔ぶれは多彩で、コーチ陣の選択肢は豊富だ。比江島慎、竹内公輔、シェーファーアヴィ幸樹、ニック・ファジーカス、ルーク・エヴァンス、張本天傑、アイザイア・マーフィー、コー・フリッピン、井上宗一郎、吉井 裕鷹、アキ・チェンバース、テーブス海、ベンドラメ礼生・・・など、残りのロスターを埋める選手層は厚く、より厳しい生き残り争いが待っている。

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