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2023年8月25日
9月10日
09/05/2023
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本戦出場チームフォーカス - フィリピン マニラはギラスピリピナスの活躍を待ち望んでいる

ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。

今回はFIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 40位、FIBAアジアカップで5回優勝、2013年と2015年準優勝、そして1954年ワールドカップ3位のフィリピンを紹介しよう。

どのように本戦出場が決まったか

フィリピンは3カ国で共同開催となるワールドカップ2023の開催国の1つとして出場権を獲得した。ギラスピリピナス(=フィリピンバスケットボール男子代表の愛称)は前回のワールドカップで32チーム中32位に終わり、FIBA男子オリンピック予選ベオグラード大会で2試合を落として東京オリンピックを逃すという失意のあとに、ワールドカップ予選に臨んだ。

アジア予選期間中3人のヘッドコーチを起用することとなり、それまでヘッドコーチを務めていたタブ・ボールドウィンは2022年2月のWindow直前に退任し、過去に代表ヘッドコーチの経験を持つチョット・レイエスに交代した。2022年6月7月のWindow3ではアシスタントのネナド・ブチニッチに指揮を任せ、レイエスはFIBAアジアカップ2022と残りの予選で再びチームを指揮した。

さまざまな選手の実力を試したいというコーチ陣の意向により多くの選手が起用され、8試合すべてに出場したドワイト・ラモスを除き、予選の4試合以上に出場した選手はおらず、チームの一貫性はあまりなかった。

 
バブル開催となった2022年2月の開幕2試合はインドに24点差で快勝するも、ニュージーランドに88-63で敗戦した。ニュージーランド戦では、サーディ・ラベナが23得点、ドワイト・ラモスが18得点、10リバウンドを記録した。2022年6月7月のWindowはブチニッチの指揮となり、アウェーで再びニュージーランドに46点差で敗北した。続くインド戦ではラモスが21得点を挙げ、79-63で勝利した。

FIBAアジアカップ2022から再びレイエスが指揮を執ったが、予選で日本に敗れ準々決勝進出を逃した。2022年8月のアジア予選セカンドラウンドでは、NBAで活躍するジョーダン・クラークソンがFIBAの大会に初出場した。クラークソンは期待を裏切らず、レバノンを相手に27得点、7アシストを挙げ、ラモスも18得点、10リバウンド、6スティールをマークしたが、85-81で敗れる結果となった。その後ホーム開催のサウジアラビア戦に1万5288人の大観衆が集まり、クラークソンが23得点、カイ・ソットも16得点、13リバウンド、4ブロックを挙げ38点差で勝利した。

 
レイエスヘッドコーチは2022年11月のWindowでもさまざまな選手を起用し、アウェーで2勝して連勝を3試合に伸ばした。ヨルダン戦ではソットが16得点、7リバウンド、スコッティ・トンプソンが8得点、13リバウンド、8アシストを記録し74-66で勝利。サウジアラビア戦でもソットが活躍を見せ11得点、9リバウンド、5ブロックで13点差をつけ勝利に貢献した。

ワールドカップでの最高成績

フィリピンは7回目、3大会連続のワールドカップ出場となり、開催国となるのは1978年に続き2度目だ。また、過去に2回(1967年、1986年)出場を辞退している。これまでの最高成績は初出場となった1954年のブラジル大会で、フィリピンは3チームによるファーストグループステージでパラグアイに勝利し、ブラジルに敗れたが、ファイナルラウンド進出を決めた。その後アメリカに敗れたが、フォルモサとイスラエルを下し、再びブラジルに敗れた。その後カナダとフランスに勝利し、グループリーグ5勝2敗で3位となった。フィリピンは1959年と1978年にもベスト8入りを果たしたが、その後2014年までワールドカップの出場はなかった。

過去のワールドカップ

2014年36年ぶりに世界の舞台に帰ってきたフィリピン代表に、ファンは大喜びだった。しかし、チームはグループステージで1勝4敗と苦戦し、セネガルに勝ったもののRound of 16進出を逃した。2019年は非常に厳しいグループDに入り、イタリアに46点差、セルビアに59点差で敗れ、アンゴラにも84-81の延長戦で敗れて3戦全敗となった。17-32位下位グループラウンドではチュニジアとイランに敗れ、32チーム中32位となった。

 

注目選手

NBAで活躍するジョーダン・クラークソンが、この夏スターとなってチームを支えることになるだろう。しかしフィリピンは他にも多くの戦力を抱えている。ドワイト・ラモスはもちろん、予選2試合で活躍を見せ今後中心選手として期待のかかる20歳のカイ・ソットもいる。

 
他にもキーファー・ラベナとサーディ・ラベナの兄弟や、カール・タマヨ、フアン・ゴメス・デ・リアノ、フランシス・ロペス、ボビー・レイ・パークス、ショーン・チウといった面々がいる。また、ロジャー・ポゴイ、カール・キアンバオ、ジェイマー・ペレス、SJ・ベランジェ、RJ・アバリエントス、ウィリアム・ナバーロ、スコッティ・トンプソン、ジャスティン・ブラウンリーといった選手も出場が期待されている。

本戦出場チームフォーカスシリーズ

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