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2023年8月25日
9月10日
25/04/2023
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本戦出場チームフォーカス - カナダ 初の表彰台を目指す若きスター選手たち

ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。

スペインオーストラリアフランススロベニアリトアニアギリシャイタリアドイツの次は、FIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 15位、FIBAアメリカップ準優勝2回、1984年のオリンピックで準決勝進出の記録を持つカナダ代表を紹介しよう。

 
どのように本戦出場が決まったか

カナダは、FIBAオリンピック予選のホスト国だったにも関わらず東京オリンピック出場を逃した悔しさを胸に、2021年11月アメリカ大陸予選に挑んだ。

カナダのヘッドコーチであるニック・ナースは、ワールドカップ予選とFIBAアメリカップ2022の期間中は、アシスタントコーチのネイト・ビョルクレンとナサニエル・ミッチェルに采配を任せた。そしてカナダは最終Windowを前に、アメリカ大陸予選出場国で最初に本戦への切符を獲得した。

 
カナダは、Window1でバハマに42点差と36点差で勝利を収め実力を見せつけた。グループCの最大のライバルはドミニカ共和国だったが、2022年2月のWindowでカイル・ウィルティエとフィリップ・スクラブが2人あわせて29点を獲得し、85-79で勝利を収めた。

同Windowでヴァージン諸島にも勝利し、2022年7月のWindowではNBAのスター選手たちが合流。ホームで開催されたドミニカ共和国との試合で、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーが32得点、ケリー・オリニクが17得点、11リバウンドを記録し、95-75で勝利。グループ1位を確実なものとした。

2人は第2ラウンドグループEの開幕戦、ホームでアルゼンチンに99-87で大きな勝利を収めた際にも活躍を見せ、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーが23得点、8アシスト、ケリー・オリニクが21得点、7リバウンドを記録した。2022年8月のWindowでのもう1つの試合では、パナマに56点もの大差をつけて勝利した。

ケリー・オリニクはアメリカ大陸予選で見事な活躍を見せた

その直後にNBA選手不在で挑んだFIBAアメリカップ2022では、セミファイナルで開催国ブラジルに敗れ、3位決定戦でもアメリカに敗れてメダルを逃した。

2022年11月のWindowではベネズエラに38点差をつけ、ワールドカップ2023の出場権を獲得。パナマに41点差で勝利し、10勝0敗という素晴らしい試合成績でWindow5を終えた。

ワールドカップでの最高成績

カナダは通算15回目、1974年から2002年まで9年連続でワールドカップ出場権を獲得して以来の連続出場となる。1978年と1982年の準決勝で6位となったのがこれまでの最高結果で、それ以降は1994年に準々決勝に進み7位となったのがベストの成績である。

1994年ワールドカップでのスティーブ・ナッシュ

過去のワールドカップ

2002年まで9大会連続で出場したカナダは、2006年は出場を逃し、2010年にはグループステージで0勝5敗と勝ち星に恵まれず、22位となった。

2014年大会は出場権獲得に至らず、2019年にカムバックしたが、強豪のいるグループHに引き当てられ、オーストラリアに108-92で敗れ、さらにリトアニアに92-69で敗戦。セネガルとヨルダンに勝利したが、セカンドラウンド進出を逃し、21位という結果となった。

 

注目選手

カナダは長年に渡る強力な人材育成の結果、この夏、表彰台の座を争うだろう若きスター選手たちが多く誕生した。シェイ・ギルジャス・アレクサンダーは、アメリカ大陸予選で17歳以来初めてカナダ代表としてプレーし、その実力を見せつけた。彼は間違いなく、カナダ代表のリーダーの一人となるだろう。

 
その他にも、RJ・バレット、ジャマール・マレー、アンドリュー・ウィギンズ、ケリー・オリニク、ニキール・アレクサンダー・ウォーカー、コーリー・ジョセフ、ドワイト・パウエル、オシェイ・ブリセット、ディロン・ブルックス、ケム・バーチ、ルーゲンツ・ドート、シェイドン・シャープ、ベネディクト・マサリン、アンドリュー・ネムハード、ケイレブ・ヒューストンなど、多くのNBA選手がいる。

アメリカ大陸予選で、最初の10試合に出場した3選手のうちの1人、カシウス・ロバートソン

また、アメリカ大陸予選最初の10試合に出場したフィル・スクラブ、トーマス・スクラブ、カシウス・ロバートソンの3選手や、カイル・ウィルティエ、ケビン・パンゴス、メルビン・エジム、ケニー・チェリーといったヨーロッパで活躍する優秀な選手たちなど、豊富な人材が揃っている。

FIBA