深圳(中国)- 日本はフィリピンをなんとか振り切って85-82で勝利し、FIBA女子アジアカップ2025で2戦2勝を飾った。試合は月曜日の夜、深圳スポーツセンターで行われた。
序盤は2023年の銀メダリストにとって圧倒的な勝利の展開に見えたが、試合終盤に差し掛かると状況が一変。フィリピンは18連続得点を挙げて22点差を一気に縮め、残り13.4秒で83-79と4点差に迫った。
フィリピン代表ギラス・ウィメンはタイムを止めるためにファウルを狙うも、これが裏目に出てしまい、オコエ 桃仁花が落ち着いてフリースローを成功させ、残り12.1秒でリードを6点に広げ、85-79とした。
Vanessa De Jesusが3ポイントシュートを決めて追い上げを試みるも、タイムアップとなり、日本は苦しい展開を乗り越えて安堵の息をついた。
この勝利により、日本は2勝となり、同じく無敗のオーストラリアとともにグループBのトップを争う形となった。オーストラリアもこの日レバノンを圧倒し、2勝を挙げている。
明日7月15日(火)の16:30(現地時間)には、両チームが直接対決し、決勝トーナメントでの1位シードを争う。これは準決勝への直接出場権を得る重要な試合となる。
コーリー・ゲインズヘッドコーチは、「今日は良いシュート練習をして、最初の3Qは重要なポイントをおさえたプレーができましたが、第4Qではチームとしての規律を保てませんでした。」と振り返っている。
チームキャプテンの髙田真希は、20得点を記録し、前半の17点を含めて試合をリード。
日本は、最初こそ7-11とリードを奪われたが、薮未奈海の3ポイントシュートと東藤なな子の得点で13-0のランを見せ、第1Q終了前に31-18とリードを築いた。
第2Qでは高田が9点を挙げ、日本が最大21点のリード。前半終了時には57-41で、第1Qのときからリードを広げて前半を終えた。
第4Q序盤では83-61と最大22点差に広げたが、フィリピンが猛反撃。日本は初日のレバノン戦を思い出させるような難しい状況に立たされた。
幸運も味方し、最終的に勝利したが、この危うい状況をゲインズヘッドコーチは自分の責任であると語った。
「スターターの選手達の休養を考えての判断でした。3連戦になるので、プレータイムを長くしたくなかった。」とゲインズヘッドコーチ。「3連戦は選手が疲れている状態だととてもタフな戦いになるので。」
「追い上げられたクォーターの責任は私にもあると思います。」と、ベテランの戦術家は語る。「ただ、私たちはそれ以上の規律を示さなければいけません。フィリピンは闘志のあるチームで尊敬します。」
藪は15得点を挙げ、3ポイントを8本中5本成功。今野 紀花は9得点、4リバウンドを記録し、オコエと東藤もそれぞれ8点をマーク。全12選手が最低2点以上を記録した。
一方、ギラス・ウィメンのリーダーはJack Animamで、24得点・14リバウンドと活躍。彼女は日曜日のオーストラリア代表オパールズ戦での不調から立ち直り、チームの反撃の中心となった。
しかし、この驚異の追い上げの立役者は彼女だけではない。De Jesusも出場時間31分で、9本中5本成功のシュートを決めて13得点、6アシストを記録。
Naomi Panganibanも13点を挙げ、スリーポイントを5本中3本成功、3リバウンドと3アシストも記録している。Sumayah Sugapongはベンチスタートながら12得点を挙げた。
フィリピン代表のヘッドコーチ、Pat Aquinoは、「厳しい負けとなったが、昨日より良い試合になった」とコメント。「選手たちの闘志も高まり、チームが一体となってプレーできています。次の試合もこれくらいいい試合をしたいです。」
現在、フィリピンは0勝2敗で、7月16日(水)のレバノン戦に勝利して希望をつなぎたいところだ。試合開始は13:30(現地時間)から。両チームとも今大会初勝利を目指す。
FIBA