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2023年8月25日
9月10日
08/05/2023
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本戦出場チームフォーカス - レバノン アラクジとカヤトの活躍に期待が集まるセダーズ

ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。

今回はFIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 43位、FIBAアジアカップで4度決勝進出の実績を持つレバノンを紹介しよう。

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どのように本戦出場が決まったか

レバノンは、2019年の中国大会に向けた予選の最終戦で韓国に敗れて本戦出場を逃した悔しさを胸に、アジア予選に臨んだ。

ジャド・エル・ハジ ヘッドコーチ率いるチームは、予選で7勝を達成しアジア勢最初の予選通過チームとして、残り2つのWindowを前にワールドカップ出場を決めた。セダーズ(=レバノン代表の愛称)にとって2010年以来の世界の舞台への復活となる。 

 

開催国となった2021年11月のグループCの試合は、インドネシアを相手に2戦連勝となった。初戦ではセルジオ・エル・ダーウィッチが17得点、ワエル・アラクジが11得点、10リバウンドのダブルダブルを達成し、10代の新鋭ユセフ・カヤトが代表デビュー戦で12得点を挙げ、96-38の大勝でファンを魅了した。

2戦目ではアラクジが19得点、アテル・マジョクが18得点、11リバウンドを記録し、110-64と再び快勝を収めた。

 

2022年2月のWindowでは、アウェーでのヨルダン戦で10点以上の得点差から盛り返したものの、74-63で敗れた。次のサウジアラビア戦ではアリ・ハイダルが23得点、エル・ダーウィッチが16得点を挙げ、81-68で予選初のアウェー戦勝利を収めた。

 

ホーム開催となった2022年7月のWindowでも勢いは止まらず、ヨルダンとの試合ではアミール・サウドが24得点、アラクジが23得点を挙げ、第2クォーターを31-7でおさえて89-70で勝利した。

その数日後のサウジアラビア戦ではジョナサン・アレッジが19得点、8リバウンドを記録し、90-60で勝利してセカンドラウンド進出を決めた。

続いて7月下旬に開催されたFIBAアジアカップ2022で、レバノンは歴史的な活躍を見せた。グループステージでニュージーランドに過去初めて勝利を収め、準々決勝で、アジアカップでは勝利したことのなかった中国を破った。

勢いは止まることなく、準決勝もヨルダンに86-85で勝利を収めたが、決勝ではオーストラリアを下すことができず、75-73で敗れた。

アジアカップでMVPに選ばれたアラクジは、2022年8月のWindowでもその素晴らしいプレーを披露し、ベイルートのヌハッド・ナウファル・スタジアムに集まった7477人のファンの前でフィリピンから24点を奪い、グループE初戦を85-81で勝利した。

続くインド戦でも気を抜くことなく、アレッジが21得点、アラクジが17得点を獲得して95-63で勝利し、2023年ワールドカップの出場権を獲得した。

 

明るいニュースは続き、2022年11月のWindowでもニュージーランドを相手にハイダルが21得点を記録して77-65で勝利した。さらにこのベテランのビッグマンは、ホームでのインド戦で27得点、8リバウンドを獲得し103-74の圧勝を収め7連勝を飾った。

最終Windowの2戦は、アウェーで激しく攻防を争う試合となった。第1試合のフィリピン戦ではサウドが27得点、ヘイック・ギョクチャンが21得点を挙げたが、107-96で敗れた。

最終戦となったニュージーランドとの試合は、エル・ダーウィッチが25得点を挙げ15点差から逆転したものの、最終的には106-91で敗北を喫した。

 

ワールドカップでの最高成績

ワールドカップの出場は4回目で、3大会連続で出場した2010年以来の復帰となる。2002年は16チーム中16位、2006年は24カ国中17位、2010年は24カ国中20位という成績だった。

過去のワールドカップ

2002年は5戦全敗で終わり、2006年は開幕戦でベネズエラを破ってワールドカップ初勝利を挙げた。その後アルゼンチン、セルビア、モンテネグロに敗れたが、フランスに74-73で劇的な勝利を収めた。その後ナイジェリアに敗れて5位となり、Round of 16進出を逃した。下位の順位決定戦がなかったため、17位という結果となった。

2010年はカナダに81-71で勝利したが、その後フランス、ニュージーランド、スペイン、リトアニアに敗れ、20位で終了した。

2006年にベネズエラを破り、喜ぶレバノン代表

注目選手

チームの中心となるのはワエル・アラクジだ。アジア予選を通して輝かしい活躍を見せ、ようやく世界の舞台でプレーできることに興奮していることだろう。また、他にも期待の集まる選手がたくさんいる。

レバノンバスケットボールの現在(ワエル・アラクジ)と未来(ユセフ・カヤット)

27歳のセルジオ・エル・ダーウィッチは、ワールドカップに向けて全盛期を迎えると言えるだろう。また、アミール・サウド、ヘイック・ギョクチャン、アリ・ハイダルといったベテラン選手や、カリム・ゼイヌン、アリ・マンスール、ジャド・ハリル、アリ・メザーといった新戦力もいる。

アリ・ハイダル

さらに、20歳のユセフ・カヤット、22歳のマルク・クエイリーを筆頭に、強力な若手もチームを後押ししている。

本戦出場チームフォーカスシリーズ

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