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2023年8月25日
9月10日
25/04/2023
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本戦出場チームフォーカス - イタリア 1978年以来のベスト4入りを狙うアズーリ

ミー(スイス)-4月29日、フィリピンのマニラで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の組み合わせ抽選会が開催され、数ヶ月後に世界チャンピオンを目指す32チームの顔ぶれが出揃う。

スペインオーストラリアフランススロベニアリトアニアギリシャに続いて、FIBA男子ワールドランキングpresented by Nike 10位、2004年オリンピック銀メダリストで、FIBAユーロバスケットで2度の優勝経験を持つイタリアを紹介しよう。

どのように本戦出場が決まったか

イタリアのファンは予選リーグで多くのドラマを目撃することとなったが、チームはWindow6を前にワールドカップへの切符を手に入れた。2度の延長戦を戦い、4試合が4点差以内の決着となり、かつてのヒーロー選手がヘッドコーチに就任した。

メオ・サケッティヘッドコーチ率いるイタリア代表は、開幕直後から苦戦を強いられ、ロシアに92-78で敗れ、Window1ではホームでオランダに75-73で勝利したのみだった。2022年2月には、アイスランドにダブルオーバータイムの末107-105で敗れ、ニコロ・マンニオンが23得点、7アシストを記録したが、状況はあまり良くなかった。

2004年オリンピックでのジャンマルコ・ポゼッコ(右から3人目)

連盟は見切りをつけ、2022年6月ジャンマルコ・ポゼッコを新ヘッドコーチとして採用した。49歳の彼は、2004年アテネオリンピックで、選手としてイタリアの銀メダル獲得に貢献していた。その後チームは調子を取り戻し、翌月ロシアがウクライナ侵攻により除外されてからの唯一の試合となったオランダ戦に、11点差で勝利した。

2022年8月のWindowではトップスター、シモーネ・フォンテッキオが代表に参加し、ウクライナとグルジアに勝利。それぞれ20得点と21得点を獲得し、イタリアのワールドカップ出場に近付いた。その後、FIBAユーロバスケット2022に出場し、セルビアに衝撃的な勝利を収めて準々決勝に進出。フランスを延長戦まで持ち込んだが、準決勝ではわずかに及ばなかった。

 
2022年11月のWindowでは、イタリアがユーロバスケットのチャンピオンになったばかりのスペインに挑む試合を見ようと、1万人近いファンがペーザロに押し寄せた。試合は延長戦までもつれ込むスリリングな展開となったが、結局イタリアは88-84で敗れた。しかし3日後には、またしてもスリリングな展開となったジョージアとの試合に85-84で勝利を収め、ワールドカップの出場権を獲得した。

ワールドカップでの最高成績

イタリアは10度目のワールドカップ出場となり、1986年と1990年以来の連続出場となる。イタリアは、オリンピックで2つの銀メダル(1980年、2004年)を獲得し、FIBAユーロバスケットでは2度(1983年、1999年)優勝している。

しかし、アズーリ(=イタリア代表の愛称)がワールドカップでベスト4に入ったのは1970年と1978年の2回だけで、いずれもメダル獲得には至らなかった。それ以来、アズーリのベスト8入りは1998年の準々決勝でアメリカに敗れたときだけである。

1970年ワールドカップでのディノ・メネギン

過去のワールドカップ

1998年に準々決勝に進出したイタリアは、2002年のワールドカップを逃し、2006年に世界の舞台に復帰したが、グループステージでアメリカにのみ敗れ、その後Round of 16でリトアニアに敗れた。イタリアはその後2回のワールドカップ出場を逃したが、2019年の中国大会に出場。そこでは、ファーストグループステージで2位となったものの、セカンドグループステージでスペインとプエルトリコに敗れ、準々決勝進出を逃した。

注目選手

イタリアはトップレベルの選手層が厚くなり、また若い選手も頭角を現しており、若手とベテランがうまく融合したチームとなっている。シモーネ・フォンテッキオを筆頭に、ニコロ・メリ、ステファノ・トヌト、ルイージ・ダトメ、アキレ・ポロナラ、アメデオ・デッラ・ヴァッレ、ミケーレ・ビタリ、ジャンパオロ・リッチといったベテランがチームを引っ張ることになるだろう。

 
さらに、マルコ・スピス、ニコロ・マンニオン、アレッサンドロ・パジョラといった実力を持つ若手有力選手たちや、ガブリエレ・プロシーダ、マテオ・スパグノロといった期待の精鋭たちもいる。

 
大きな2つの疑問は、2022年8月に前十字靭帯(ACL)を断裂したダニーロ・ガリナリがワールドカップまでに戻ってくることができるのか、そして、イタリア代表でプレーしたいという発言をしている、2022年NBA全体1位指名のパオロ・バンケロのイタリア代表入りが実現するのか、ということだ。

FIBA