アメリカ対ドイツ：FIBA史上最高の試合？

マニラ（フィリピン） - インスタント・クラシック（瞬間的な名作）、ゲーム・フォー・ジ・エイジズ（歴史に残る試合）・・・どんな言葉も、FIBAバスケットボールワールドカップ2023準決勝で、ドイツがアメリカを113-111で下した試合を表現するにはしっくりこない。

「 FIBA史上最高の試合。」おそらくこれがベストな表現だろう。

「世界最高のチームのひとつを倒すことができた。すさまじい戦いだった。」と、ドイツのビッグマン、ヨハネス・ティーマンはコメントした。「とても楽しかった。ああいう試合が特に好きなんだ。夢見ていたこと、欲しかったものだ。誰もが大舞台でパフォーマンスしたいと思うけど、これ以上の大舞台はない。」

フランツ・ワグナーは試合後、笑顔で記者団の取材に応じた。

「ブザーが鳴った瞬間、最高にハッピーで、クレイジーな気分になった。僕ら全員にとって特別な瞬間だった。なんて言っていいかわからないよ。」とワグナー。

TCLプレーヤー・オブ・ザ・ゲームを受賞したアンディ・オブストはこう付け加えた。「今日の試合の一員になれたこと、僕らが成し遂げたことに、言葉が出ない。今夜の出来事はバスケットボール界、ドイツバスケットボールにとって、ただただ素晴らしい出来事だ。本当にタフだったし、グループにとって大きな意味がある。私たちは1秒1秒を戦い抜いたし、決勝に進めることを嬉しく思っている。」

数々の記録を塗り替え、素晴らしいパフォーマンスを見せ、スリリングな結末を迎えたこの試合について、バスケットボールファンは長く語り継ぐだろう。

ディフェンスで懸命にプレーし、オフェンスではさらに優れたプレーを見せた2チーム。これはまさに驚異であり、ファンタスティックなバスケットボールの試合だった。

記録を見れば、この試合では選手個人、チームともに素晴らしいパフォーマンスだったことがわかる。

ドイツは6人の選手が二桁得点を挙げた。アンディ・オブストが息をのむような4本のスリーポイントを含む24得点を挙げたのを筆頭に、フランツ・ワグナーが22得点、ダニエル・テイスは21得点を挙げインサイドではタフなディフェンスを見せた。

Sieh dir diesen Beitrag auf Instagram an

Ein Beitrag geteilt von FIBA Basketball World Cup (@fibawc)

ドイツのシュート成功率は58％、2ポイントシュートは68％という驚異的なものだった。また、ターンオーバーも10回のみで、アメリカがディフェンスを強化しようとした後半には4回だけだった。

224点という得点だけを見れば、ディフェンスがあまり機能していないように思えるかもしれない。しかし、両チームとも最高のインテンシティでプレーし、オフェンスの実行力が勝敗を分けた。

第3クォーター中盤の24分足らずで、ドイツはすでに100点を記録していたが、アメリカは決して折れなかった。彼らは何度も盛り返し、第4クォーターの終わりにはほぼ決定的な追い上げを見せた。

アメリカはオフェンス面でも素晴らしく、シュート率は58%、2ポイントシュートでは65%を記録した。アンソニー・エドワーズの23得点、オースティン・リーヴスの21得点は圧巻だった。彼らはこの試合を逆転できるところまで来ていた。アメリカは最後のポゼッションでボールをターンオーバーするまでは、まだ運命の行く末を握っていた。

この試合が打ち立てた記録のいくつかを紹介しよう。

- FIBAワールドカップ本戦の決勝ラウンドで、両チームが100点以上を獲得したのは初めてのこと。
- アメリカがFIBAワールドカップの試合で許した最多得点 - 113点
- ドイツの113得点は、FIBAワールドカップの準決勝におけるチーム最多得点。
- FIBAワールドカップの準決勝で最も得点の多かった前半 - 119点
- 初めてFIBAワールドカップ準決勝の前半で両チームが50点以上を獲得

その他の最高記録に近い記録
- 合計224得点のこの試合は、1994年にアメリカとロシアが合計228得点（137-91）を記録して以来、FIBAワールドカップで最も得点の多い試合となった。
- FIBAワールドカップでは、2002年の3位決定戦でニュージーランドとドイツが122得点を記録して以来の前半戦最高得点。